平成25年9月園だより
残暑が続きますが、暦の上ではすでに秋…。それでも、赤とんぼや夕方のひぐらしの鳴き声に、少しずつ季節の移り変わりを感じる9月となりました。
先月の20日から木造園舎の取り壊しが本格的に始まりました。保護者の皆様には送迎時間や駐車場所の変更など、ご面倒をお掛けして大変申し訳ございません。送迎の時間帯には大型車両の出入りはなるべくないようにし、警備員も立ちますが、病院後の登園や早目のお迎え等で通常と異なる時間帯には、十分にお気をつけてご利用くださいますよう宜しくお願い申し上げます。
「ものが壊れる」のも「ものを壊す」のも、そこに≪壊そう≫とする意図のあるなしにかかわらず、胸が痛みます。私の場合は特に古いものに対する愛着が強く、中途半端に自分が使ったものより、「昭和初期の木の積木」とか「木のままごとセット(出前のおか持ちみたいな木箱入り)」とか古い紙芝居や絵本、戦時中のレコードはどうしても捨てられませんでした。〈使いつづけたもの〉や〈ずっとそこにあったもの〉は、新しいものよりも≪思い出≫や≪景色≫が心に強く残っているからでしょう。≪断捨離≫のように、ものにとらわれずに、心にだけ残すことも大切な生き方かもしれませんが、今年は早々に諦めました。そのかわり…
この機会に、子どもたちにも、〈古いもの〉イコール〈使えないもの〉〈汚いもの〉〈大事にしなくていいもの〉ではなく、「みんなの思い出がいっぱい詰まった大切にもの」という気持ちが生まれるように、ものを大切にする心を伝えていきたいと思っています。おうちでも思い出の品が身近にあれば、子どもさん自身の生まれたばかりの頃の話や、お父さん・お母さん・おじいちゃん・おばあちゃんの小さい頃の話を子どもさんに話してあげてくださいね。目に見える≪もの≫と目に見えない≪思い出≫が重なり合った時、きっと何かが伝わるはず…と信じています。
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