平成26年9月園だより
私もつい先日知ったのですが、スマートフォンの子育てアプリがあるそうです。その子育てアプリを決してお勧めしたいわけではありません。ここでは、その弊害について記載されていたものをご紹介したいと思います。
昨年の12月に、日本小児科医会が、子育てアプリが子どもの育ちをゆがめる可能性や、親子ともメディア機器漬けになって相互の会話や体験を共有する時間が奪われる恐れなどが指摘されています。
「赤ちゃんに絵本を読んで、意味があるのでしょうか?」
言葉のわからない赤ちゃんに絵本を読んであげても、内容を理解できないのではないか、という疑問は確かにあるでしょう。もちろん、赤ちゃんは読んでもらう絵本の内容を言葉として理解するわけではありません。この時期に絵本の読み聞かせをする目的は、大人と赤ちゃんが楽しくコミュニケーションをとるということに尽きます。コミュニケーションの基礎づくりは言葉を習得する前から始まっていて、絵本を通じて赤ちゃんと笑顔のやりとりをすることが大切です。いつもお世話をしてくれるママやパパが、楽しそうに語りかけてくれて、声や表情で反応すると、ママやパパも笑顔で返してくれる。このやりとりに意味があるのです。
絵本は大人と子どものコミュニケーションツールなのです。
子どもにとっては、絵本の内容そのものよりも、誰にどんな風に読んでもらったか、楽しかったか、という≪幸せな時間≫の記憶が残るものです。読み手自身が楽しんで読んでいると、その楽しさが伝わります。そういう意味で、最初はママやパパも楽しめる絵本から始めてみるといいかもしれません。
子どもと絵本を楽しむ、という習慣をつくっていくことで、大人にとっても人生をより豊かにすることができます。一緒に絵本を読んで、子どもが喜んで笑顔を返してくれることで、なにより満たされた気持ちになれるのです。特に子どもと過ごす時間が限られがちなパパにとっては、子どもの笑顔や、子どもとコミュニケーションがとれているという充実感で自身のストレス解消にもなるかもしれません。
たくさんの素晴らしい絵本が皆さんを待っています。子どもが大きくなって一緒に絵本を読んでくれなくなるその日まで、皆さんはこの「幸せな時間」を楽しむことができます。まずは身近にある一冊から、手にとって読んでみませんか。