平成25年11月園だより
 今年は次々と台風が日本列島を通り過ぎ、そのたびに秋の気配が濃くなっています。早いもので、4月からすでに半年以上が過ぎました。子どもたちもすっかり園になじみ、一緒に遊んでいて「ねぇママ〜、あっ!間違えた、せんせーやった…」と照れて笑う子どもの姿に、家と同じくらい寛いでくれているなら…、と安心しています。先日は、入り口の戸に隠れていたもも組のAちゃんが、顔だけ覗かせながら「せんせー、Aちゃんはここだよ〜」ととっても可愛く声をかけられ、もうメロメロ〜♡〜。私たちのほうが、毎日を頑張って乗り切る力を子どもたちから分けてもらっているみたいです。
 子どもたちはいつでもどこでも、「ぼくはここにいるよ」「わたしはここだよ」「ねぇねぇこっちむいてよ」と、私たちに言っている気がします。家ではもっともっと「ぼくのほうを見て」「わたしのおはなし聞いて」と一生懸命!「忙しくて手が離せないときに限って…」ということもあるでしょう。でも、子どもたちの「ねぇねぇ」に応えることが、子どもたちの心を育てるうえでは、今一番大事なことなのかもしれません。「あとでね」「ちょっと待ってね」と、ついつい言ってしまいがちですが、子どもたちにとっては「今、こっちを向いてほしい」というその瞬間の伝えたい気持ちを受け止めてあげることが、子どもの心を満たし、穏やかに落ち着かせることもあるのです。
 でも、その瞬間をどうしても受け止めてあげられないときもあります。園でもよく、「もういいか〜い」「まあだだよ〜」と、≪待つ楽しみ≫に変えていることがあります。それでも、「あとでね」「待っててね」と約束したからには、必ず忘れずに「もういいよ、なあに?」と、「まあだだよ」を終わらせることが大切。子どもたちは「あとで」と待っていても、その約束が果たされないと、また、果たされないことが続くと、人を信じる力を失い、信じてくれる人を悲しませることに痛みを感じなくなってしまいます。毎日の小さなひとつひとつですが、そのひとつひとつの子どもとのやりとりや関わりが、子どもたちの心を温かくして、人に対する信頼感や思いやりにつながるのです。
 「ねぇねぇ」には「はいはい♪」、「こっち向いて」には、にっこり「なあに?」、すべてをその場で応えることはなかなか難しいでしょう。でも、ちょっとしたスキンシップが子どもたちの≪心の安定≫につながるように、言葉・表情、うなずきやあいづち、なでなでやよしよし等さまざまなコミュニケーションで、子どもの心の奥のほうまで温かさが届きますように!と願っています。忙しい毎日ですが、コミュニケーションのキャッチボールを頑張ってみましょう!きっと何か良いことがありますよ☆★☆
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